ピアノ講師,募集

これまで学んできたことを教える立場で返したい

-- ピアノを始めたきっかけを聞かせてください。

ピアノを始めたきっかけは、三歳の時に親にピアノ教室に連れて行かれたことです。私に何か習い事をさせたかったみたいなんですね。最初はピアノを好きでやっていたんですけど、少しのミスも許されないような環境でずっと練習していたので、クラシックが段々嫌になってきちゃったんです。

そんなこともあって、中学生・高校生ぐらいから段々とポップスよりになりました。それからは、クラシックの先生の所に行きながら、バンドをするような生活で、大学卒業後はアーティストを目指していました。

-- いつ先生をやってみようと思ったんですか?

そうですね。先生をやることで音楽の幅が広がるんじゃないかなと思ったんですよね。あと、今まではすぐに先生を頼って質問していたんですけど、いつまでも人に頼っていてはダメだと思ったんです。これまで学んできたことを教える立場で返したいという思いもありました。

「絶対、弾けるから!」という一言

-- 初めてレッスンしたときはどうでしたか?

最初は大変でしたね。体験レッスンの60分の間に達成感を味わってもらわなきゃいけませんからね。ピアノは初めに上手く弾けなかったら、難しいんだなと思われて敬遠されてしまうんです。そうならないように、生徒さんのレベルに合った曲をその場でチョイスすることが難しかったんですよね。

ある年配の生徒さんにリズムのある曲を弾いてもらったんですけど、全然リズムに乗れなくて、失敗したなと思いました。特にプライドの高い方だと弾けないことがすごく悔しいみたいなので、どの曲を選ぶかは本当に大事だと痛感しました。

-- どんなことをレッスン中に意識していますか?

達成感を感じてもらうことはいつも意識していますね。生徒さんにピアノが楽しくて簡単に弾ける楽器だとわかって欲しいので、ただ音階を弾くだけのレッスンはしないようにしています。

体験レッスンでは簡単に弾ける楽譜をいつも持っていって、その中から曲を選んで弾いてもらっています。だいたいメヌエットという曲を最初にやることが多いんですけど、すぐ弾けちゃいますね。

「絶対、弾けるから!」って言って励まして、生徒さんに自信を持たせて最初から両手で弾いてもらいます。みんな最初から弾けちゃうのでビックリしてもらえますね。全く鍵盤に触れたことがなくて、しかもあまり器用じゃなくて……という生徒さんでも頑張れば片手はだいたい弾けますね。

家族に内緒でピアノを練習していた生徒さんの話

-- 印象的な生徒さんのお話を聞かせてください

自分のお子さんがピアノを弾いているのに影響を受けて、レッスンを始めた男性の生徒さんがいたんですけど、自分がまだ弾けない姿を奥様やお子さんへ見せたくなくて、ず?っと隠してたんですよね。その生徒さんが、しばらくレッスンを続けてくれて、「エリーゼのために」を一曲通して弾けるようになって、ついに家族の前で弾いてカミングアウトしたって話を聞いた時は、私もドキドキしてしまいました(笑)。

内緒にしていた時期は家でなかなか練習出来ないから、レッスンは練習も兼ねていましたね。それにも関わらず、本当に弾けるようになってビックリしました。

その生徒さんが「こうやって自分のために時間を使えるのは良いですね。毎回レッスンにくるのが楽しいです!」と言ってくれたのがすごく嬉しかったです!奥さんに、ラブソングとかを弾いてあげられたら素敵ですよね。本当に羨ましいです(笑)。少しでもそのサポートをしてあげられればなぁって思います。

日常のことを忘れられるくらい楽しい時間を

-- レッスンする上で何が大切ですか?

やっぱりモチベーションですかね。弾けなくて嫌になってしまったら本末転倒ですからね。そうならないようにモチベーションが下がってきたら、気分転換に他の曲を紹介して弾いてもらいます。
忙しいはずなんですけど新しい曲を渡すと、ちゃんと気分転換の曲にトライしつつ、前の曲も練習してきてくれるんです。それで結果的に課題曲も弾けるようになりました(笑)。

モチベーションが落ちそうなときは、言動や仕草からわかりますね。生徒さんが「う?ん・・・。」とか「難しくて出来ない・・・。」とか唸りますから(笑)。そういう時は出来ているところをほめたり、うまいタイミングで他の曲を弾かせたりして、常に生徒さんのテンションを上げるようにしています。

あとは、レッスンの1時間を、日常の嫌なことを忘れられるくらい楽しい時間にしてあげることを目指しています。ただレッスンをするだけじゃなくて、その空間で何かストレスを発散してもらえれば嬉しいですね。だから会社の話や悩みを聞いたりもしますし、生徒さんの色々なところをたくさん引き出してあげるよう常に意識しています。

-- 効果的に生徒さんを上達させるコツみたいなのはありますか?

課題を見つけてあげることです。その時ごとにテーマを決めて曲に取り組むようにしています。例えば、スタッカートが苦手だったら、スタッカートの多い曲をやって克服します。そのあとは、「じゃあ次は、スラーの多い曲にいってみよう!」という感じです。それで、少しずつレベルを上げていって、最終目標が達成できるようにします。

最終目標があまりに難しい場合は、目標のレベルを落としてでもとりあえず何か達成させるほうがいいと思います。中途半端になるのは禁物です。その際には、目標を下げたって感じさせないようにするのが大事なんですけどね。

あと生徒さんと仲良くなるのが一番ですね。『ちゃんと先生が自分のことわかってくれてるんだ』って生徒さんに思ってもらうことが大事です。なかなか難しいんですけどね。

「必ず上達する」と生徒さんを信じる

-- どんな人が講師に向いていると思いますか?

やっぱり明るい人ですね。常に明るく、どんなことがあっても生徒さんのことを考えてあげられる方ですね。どんなに生徒さんが出来なくても、イライラしたり、諦めて突き放した言い方をするのはNGだと思いますね。前向きに「よくなってる、よくなってる!もうちょっとやってみようか!」と言えることが大事ですね。

先生が忍耐強く一生懸命付き合っていけば、不安な気持ちでレッスンにくる生徒さんの気持ちを和らげることが出来ますし、その子の改善点も的確に見つけられるはずです。最初、生徒さんがなかなか上達できなくても、「どうしよう・・・。」と焦らず、「必ず出来る、絶対上達させられる。」と思うようにすることが大事です。そうやってポジティブに考えていけるのが一番重要なんじゃないかなと思います。「生徒さん、なかなか上達しない・・・。」と悩むんじゃなくて、「絶対、上達させるんだ!」と思い込める人が向いていると思います(笑)。

生徒さんは確実に上手くなってくれるので、それを実感できると教える側として自信を持てますよね。やっぱり先生は自信を持っていないと生徒に伝わってしまいます。

-- レッスンを続けてもらうために何か工夫をしてますか?

その時に弾いた曲をコピーして渡すようにしていますね。それとそのステップアップの曲を次の課題曲として提案したりしてます。宿題ももちろん出します。やってくる、やってこないに関わらず、宿題を出さないとレッスンの先が見えてこないので、目標が見つけづらくてなかなかモチベーションを維持できませんからね。あとは最初の方は時間が足りないので私が楽譜にドレミを振ってあげています。

-- 愛を感じますね!それでは、最後に最近はまっていることは何かありますか?

おいしいもの食べに行くことぐらいですかね(笑)。生徒さんから情報を仕入れるんですけど、生徒さんからのお薦めの場所はだいたい行ってます。食べ物の話も結構レッスンでしちゃいますね。

-- プライベートにもレッスンで仕入れた情報が役に立っているんですね(笑)。今日は本当にありがとうございました!

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